ウレタン防水通気緩衝工法とは?工法のメリットや密着工法との違いをわかりやすく解説!
皆さんこんにちは。東京都板橋区を拠点に東京を中心に関東一円で防水工事や塗装工事、外壁補修工事、内装工事、大規模修繕工事などを行っている株式会社ツカ建です。弊社は地域密着の施工会社で、下請けなどを使わずワンストップで施工を行うため、料金も安く、対応もスピーディーになっています。
さて本日は、ウレタン防水通気緩衝工法についてのお話です。どのような工法なのか、メリットはどうなっているのか、密着工法との違いは何かといった点を説明していきます。これから防水工事を依頼しようとする場合に、大事な情報になりますから、記事の内容をよくチェックしてください。
■ウレタン防水通気緩衝工法とは?
ウレタン防水通気緩衝工法はウレタン塗膜防水と呼ばれ工法の一種です。
まずウレタンですが、塗料で防水剤の役割を果たします。硬化し、ウレタンゴムの皮膜になるもので回数を分けて塗ると、厚みがついて耐久性が増します。しかし、ウレタンはコンクリート面に直接塗布すると、硬化後に膨れてしまうことがあるのです。
膨れる原因は、コンクリート層の中にある水分。水分は湿気となり上昇しようとしますが、ウレタン塗装層が邪魔をして外に出られません。水分がウレタン塗装層にずっと圧力を加えることになり、膨れ上がってしまうのです。
そんな湿気による膨れを回避できるのがウレタン防水通気緩衝工法と呼ばれる工法です。ウレタン防水通気緩衝工法の施工手順を次のコーナーで解説しましょう。
■ウレタン防水通気緩衝工法の施工手順
ウレタン防水通気緩衝工法の施工手順を紹介します。
まず、下地調整。ウレタン防水通気緩衝工法では既存の防水層を撤去しなくても施工ができるのですが、下地の調整は必要です。下地調整とは、ゴミや汚れを取り除き、欠損部や膨れなどを平滑に整えることです。
下地にゴミや汚れが付着していたり、膨れや破れなどがあったりすると、通気シートをきれいに張れませんから、下地調整を行います。経年劣化により下地が大きく傷んでいる場合は、下地調整の作業も多くなります。
下地調整が済んだら、下地に接着剤を塗布し、通気シートを張る作業。接着剤により、下地と通気シートの密着度を増します。1枚シートを張ったら次へ進み、継ぎ目はテープで接着。通気シートは中央から端の方向に向かってしっかり張り付けます。この通気シートは裏地に特殊な加工が施されていて、湿気を逃がすようになっています。
その際に重要な役割を果たすのが脱気筒と呼ばれるステンレスの筒です。ここから湿気を大気中に逃がします。脱気筒は屋上の勾配を見ながら、一番高い位置に取り付けます。湿気は上に上る特性があるからです。脱気筒を取り付ける目安は、50㎡につき1つです。
続いて、土間に1層目のウレタンをローラーやコテを使い塗布します。さらに2層目も塗り、厚みを加えます。1度に厚みを加えようとすると、不具合が生じやすくなるので、2回に分けて日にちを空けて塗布します。
ウレタン塗膜の厚みは2.0mm程度です。
ローラーやコテを使い職人さんが作業する様子はまさに職人技です。熟練の技がなせる高度な技術といえるでしょう。
最後に仕上げをします。ウレタン塗膜の上に保護するためのトップコートを塗布して、施工完了となります。
トップコートの主な成分はアクリルですが、オプションとしてフッ素や遮熱トップのようなものもあります。
ウレタン防水通気緩衝工法による施工を行った場合の耐用年数は10~15年です。ただ、トップコートの耐用年数は5年程度と短いので、その時点でひび割れが目立つようになったら塗り替えをしてください。
トップコートがひび割れてもすぐに雨漏りするわけではありませんが、ひび割れによりウレタン層がむき出しになり、やがて防水層にもひび割れが生じるようになります。そうなれば、雨漏りは避けられませんから、早いうちに対処しておくことが大事です。
■ウレタン防水通気緩衝工法の特徴やメリット
ウレタン防水通気緩衝工法では、すでに説明したように湿気によるウレタン塗膜層の膨れを防止できます。脱気筒から湿気が逃げられるようになっているので、湿気が中にこもりませんから、圧力も生じずウレタン層が膨れません。
次に安定性と耐久性に優れるのがウレタン防水通気緩衝工法。下地がコンクリートの場合、通気緩衝シートの接着により亀裂やひび割れなどが起こりにくくなります。
脱ぎ目も均一に仕上がりやすくなっています。
ウレタン防水通気緩衝工法なら、形状が複雑な場所にも施工が可能。様々な下地に対応できます。下地の状態が悪くても、施工できる場合があります。
既存防水層を撤去せずに施工ができるのもメリット。通気緩衝シートを張ってから防水層を作るので、既存防水層の影響を考える必要がありません。
ウレタン防水通気緩衝工法のデメリットとしては、難しい工法であるために、防水工事の専門業者しか施工ができないことです。作業は職人が手で行うため、職人のスキルによっては出来栄えが大きく左右されます。優れた技術を持った職人に依頼できればいいですが、そうでないと、不満足な結果になるかもしれません。
ウレタン防水通気緩衝工法では、厚みを均等に仕上げられる熟練の職人が必要になってきます。
■密着工法と通気緩衝工法の違いは?
ウレタン防水には、通気緩衝工法の他に密着工法という工法もあります。それぞれの違いをまとめてみましょう。
密着工法は、狭小部位や下地がウレタン防水の場合に採用する工法です。既存の下地に直接ウレタン防水剤を塗布し、防水層を作成。プライマーを塗布することで、既存の防水層にウレタン防水材と下地を密着させ、ウレタン防水層は2層にし、さらにトップコーティングをしていきます。3層の防水構造ということですね。
密着工法のメリットは、通気緩衝工法よりも工期が短く、費用も抑えられること。デメリットは下地に直接ウレタン防水材を塗布するので、下地の影響が出やすく、ひび割れや膨れなどが起きやすいことです。
通気緩衝工法についてはこれまで説明してきましたが、既存下地がコンクリートの場合に採用する工法です。既存下地がコンクリートで密着工法を行うと、蒸気が溜まって逃げようとする圧力で、膨れ上がってしまいます。そのような膨れを防止するのが通気緩衝工法です。
通気緩衝工法では、通気性のある通気緩衝シートを張り、脱気筒を設けて蒸気を逃がします。蒸気が効率よく逃げてくれれば、防水層が膨れ上がることはありません。
また、既存下地と通気緩衝シートの密着もよくなり、亀裂やひび割れなどが起こりにくいのもメリット。
通気緩衝工法は屋上のような広い箇所に防水工事を行うときに適した工法です。ただ、シート張りなどの作業が加わる分、工期が長くなり、コストも高くなります。
■まとめ
今回は、ウレタン防水通気緩衝工法について説明しました。
防水工事を行おうとすると、溜まった蒸気によって防水層が膨れ上がってしまうことがありますが、それを防げるのがウレタン防水通気緩衝工法です。通気と緩衝効果があるシートと通気筒を使って、蒸気を逃がします。
この他にもウレタン防水通気緩衝工法には様々なメリットがあり、屋上のような広い箇所ではおすすめの工法にもなっています。これから防水工事を行う予定の人は、ウレタン防水通気緩衝工法で施工してもらうことも考えてみましょう。
株式会社ツカ建は東京都板橋区を拠点に関東地方で防水工事や水回り工事などを行っている専門業者です。弊社では、住まいの周辺環境やお悩みに合わせて、最適なメニューを提案させていただきます。
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